業務委託の仕事を始めることになり、「開業届は何を書けばいいの?」「どこに、いつまでに出すの?」と手が止まっていませんか。

結論から言うと、開業届は用紙1枚に必要事項を書き、住所地などを管轄する税務署へ出すだけの手続きです。費用はかかりません。

  • 提出先は納税地(通常は住所地)を管轄する税務署。窓口・郵送・e-Taxで出せる
  • 期限は、国税庁の手続案内(2026年10月時点)で「事業を始めた年分の確定申告期限まで」
  • 青色申告をしたいなら、青色申告承認申請書の期限(開業から2か月以内など)のほうが早いため、開業届と一緒に出すのが安全

国税庁の一次情報をもとに、書き方と出し方を順番に解説します。

ペンで書類に記入する手元と印鑑(開業届の書き方のイメージ)

配布員・ドライバーを募集中!

開業届とは?個人事業主の開業届が必要な人

開業届は、正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。新しく事業を始めたことを税務署に知らせる書類で、所得税法第229条に定められています。

国税庁の案内では、提出する人は「新たに事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき事業の開始等をした方」とされています。業務委託契約で仕事を請け負い、事業として続ける人は、多くの場合これに当たります。

よくあるケース開業届の考え方
会社員を辞めてフリーランスになる事業を始めた時点で提出の対象
業務委託で配布員・ドライバーとして働く個人事業主として事業を始めるなら対象
売上がまだ0円金額の決まりはなく、事業を始めた事実で判断
事業所を移した・事業をやめた同じ用紙で「移転」「廃業」として届け出る

事業所得か雑所得かは仕事の規模や継続性などで判断されるため、迷う場合は税務署で確認しましょう。

開業届の提出先と期限

まず「どこに」「いつまでに」を押さえましょう。国税庁の手続案内(A1-5)の内容を表にまとめました。

項目内容(国税庁の手続案内より)
提出先納税地を所轄する税務署長(通常は住所地の税務署)
提出時期事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで
税務署の受付時間総合窓口は原則9時〜15時(土日祝・12月29日〜1月3日を除く)
費用かからない
根拠所得税法第229条

※2026年10月28日閲覧。期限が土日祝に当たる場合は翌日が期限です。

「1か月以内」と書かれた解説との違い

開業届の期限は、多くの解説記事で「開業の日から1か月以内」と紹介されています。一方、2026年10月時点の国税庁の手続案内と、e-Gov法令検索で見られる所得税法第229条の条文は、どちらも「その年分の確定申告期限まで」としています。

ただし、後で説明する青色申告承認申請書には、開業から2か月以内などの別の期限があります。事業を始めたら、早めに2枚そろえて出すほうが安心です。

開業届の提出に必要なもの

必要なものは、提出方法によって少し変わります。

必要なもの窓口・郵送e-Tax
開業届(記入済みの用紙)必要画面上で作成
マイナンバーがわかるもの必要(提示または写しを添付)不要
本人確認書類(運転免許証など)必要(提示または写しを添付)不要
返信用封筒・切手郵送で控えが欲しい場合不要
マイナンバーカードなど不要ログイン・電子署名に使う

国税庁は、書面でマイナンバーを記載した書類を出すときは、その都度本人確認書類の提示か写しの添付をお願いしています。用紙は国税庁ホームページからPDFでダウンロードでき、税務署の窓口でも受け取れます。

開業届の書き方|記入項目を上から順に

国税庁の記載要領をもとに、主な項目と記入のコツをまとめました。上から順に埋めていけば難しくありません。

項目書き方のポイント
税務署長・提出日提出先の税務署名と、提出する日を書く
納税地通常は住所地。「住所地」に丸をつける
上記以外の住所地・事業所等事務所が別にある場合のみ記入
氏名・生年月日・個人番号本人の情報を正確に書く
職業仕事の内容がわかる言葉で書く(例:チラシ配布業)
屋号任意。決まっていなければ空欄でよい
届出の区分「開業」に丸をつける
所得の種類事業として行うなら「事業(農業)所得」
開業・廃業等日実際に事業を始めた日
開業・廃業に伴う届出書の提出の有無青色申告承認申請書を一緒に出すなら「有」
事業の概要何を・どこで・どう行うかを具体的に
給与等の支払の状況人を雇わないなら空欄

迷いやすい3つの項目

職業は、「自営業」だけでは内容が伝わりません。「ポスティング業」「チラシ配布業」など、実際の仕事がわかる言葉にしましょう。

開業日は、契約を結んだ日ではなく実際に事業を始めた日です。迷う場合は、最初に稼働した日を目安にします。

事業の概要は、「業務委託契約により、各地の住宅へチラシ等を配布する業務」のように一文で十分です。

開業届の出し方3つ|窓口・郵送・e-Tax

自分の状況に合う方法を選びましょう。

方法向いている人注意点
税務署の窓口その場で不明点を聞きたい人受付は平日9時〜15時
郵送平日に税務署へ行けない人控えが欲しい場合は返信用封筒を同封
e-Taxスマホやパソコンで済ませたい人初回は利用者識別番号の取得が必要

窓口に持参する

記入した開業届と本人確認書類などを持って、管轄の税務署へ行きます。書き方がわからない部分は、その場で相談できるのが利点です。

郵送で送る

開業届(と控え)、本人確認書類の写しを同封して送ります。なお、国税庁は2025年(令和7年)1月から、申告書等の控えへの収受日付印の押なつを行っていません。当分の間の対応として、切手を貼った返信用封筒を同封すると、日付と税務署名を書いたリーフレットが返送されます(窓口でも希望すれば受け取れます)。

e-Taxでオンライン提出する

スマートフォンを操作する手元(開業届をe-Taxで出すイメージ)

国税庁の手続案内では、パソコンのe-Taxソフトで届出書を作り、e-Taxで提出する方法が示されています。初めて使う場合は利用者識別番号の取得が必要です。e-Taxで出すと本人確認書類の提示や写しの添付は不要で、送信後の受信通知が提出の記録になります。

全国キャラバン隊 メンバー募集中

人と話さず、全国を巡って働く。ポスティング配布員という選択肢

  • ✓営業・接客なし。決められたエリアのポストに配るだけ
  • ✓働きはじめの1か月間は、宿泊代・配布時のガソリン代・駐車場代を全額保証
  • ✓報酬は配布件数に応じた出来高制(募集案内では月20万〜60万円・過去実績から算出)

募集内容をくわしく見る ›

業務委託契約です。条件は最新の募集案内でご確認ください

開業届と青色申告承認申請書の関係

開業届とセットで考えたいのが「所得税の青色申告承認申請書」です。開業届を出しただけでは、青色申告にはなりません。

青色申告は、帳簿をつけて申告する代わりに一定の控除などを受けられる制度です。国税庁のタックスアンサー(No.2072・令和8年4月1日現在法令等)では、青色申告特別控除は要件に応じて65万円・55万円・10万円とされています。

開業した時期青色申告承認申請書の提出期限
1月1日〜1月15日その年の3月15日まで
1月16日以降開業の日から2か月以内

※国税庁「所得税の青色申告承認申請手続」(2026年10月28日閲覧)。期限が土日祝の場合は翌日。

この期限を過ぎると、その年は青色申告ができず、翌年からになります。開業届の「開業・廃業に伴う届出書の提出の有無」欄で「青色申告承認申請書」を「有」にして、2枚を同時に出すのが手間もかからず確実です。

なお、承認を受けようとする年の12月31日(11月1日以降の開業は翌年2月15日)までに通知がなければ、承認されたものとみなされます。控除の要件は個別の状況で変わるため、税務署や税理士に確認しましょう。

開業届と一緒に確認したい手続き

開業届のほかにも、状況によって次の手続きが必要になることがあります。

  • 個人事業開始申告書:都道府県税事務所へ出す書類です。期限や様式は都道府県ごとに異なるため、お住まいの地域の案内を確認しましょう
  • 国民健康保険・国民年金:会社を辞めて個人事業主になる場合は、お住まいの市区町村で切り替えの手続きをします
  • インボイス(適格請求書発行事業者)の登録:取引先から求められた場合に検討します。登録すると消費税の申告が必要になります

開業した年から帳簿をつけ、翌年の確定申告に備えておくと慌てません。

業務委託で配布員・ドライバーを始める人の開業届

具体例として、株式会社SOLO JAPANが運営するきゃらべる(全国キャラバン隊)の働き方を紹介します。毎月異なる都道府県へ移動し、エリアの全戸にチラシなどを配布する仕事です。

マンションに並ぶステンレスの集合ポスト(業務委託の配布先のイメージ)

募集案内(2026年10月時点)に掲載されている主な条件は次のとおりです。

項目内容
契約形態業務委託(雇用ではない)
仕事内容全国各地でのポスティング(全戸配布)。営業・接客なし
報酬月20万〜60万円(配布件数による出来高制・過去の実績から算出)
稼働時間8:00〜20:00の間で原則自由
働きはじめのサポート1か月間は宿泊代・配布時のガソリン代・配布中の駐車場代を全額保証、車両リース料無料、1か月目の報酬に+3万円(規定による)
応募の条件年齢・学歴・経験不問(普通免許・車両の任意保険加入)

※年会費は不要ですが、毎月の経費は個人負担です。報酬は稼働日数・地域・案件によって変わります。2か月目以降の扱いを含め、条件は最新の募集案内と面談で確認してください。

業務委託の報酬は事業の収入になり、経費も自分で管理します。開業届を出すタイミングで、領収書の保管と帳簿づけも始めておくと、確定申告のときに困りません。

配布員・ドライバーを募集中!

よくある質問(FAQ)

Q. 開業届はいくら稼いだら出せばいいですか?

A. 開業届の提出に、売上や所得の金額の基準はありません。国税庁の案内でも、対象は事業の開始等をした方とされています。売上が0円の段階でも、事業を始めたなら提出できます。

Q. 開業届を出し忘れたらどうなりますか?

A. 気づいた時点で提出しましょう。2026年10月時点の国税庁の手続案内では、期限は事業を始めた年分の確定申告期限までです。ただし、青色申告承認申請書の期限を過ぎていると、その年は青色申告ができません。

Q. 開業届を出さずに青色申告はできますか?

A. 青色申告に必要なのは「青色申告承認申請書」の提出と承認です。開業届とは別の書類ですが、事業を始めるときは開業届とあわせて出すのが一般的で、手続きの漏れも防げます。

Q. 開業届の控えは必要ですか?

A. 屋号付きの口座開設などで提出を確認されることがあるため、手元に記録を残しておくと安心です。2025年1月から控えへの収受日付印は押されなくなったため、自分で作った控えと、e-Taxの受信通知や日付入りのリーフレットを保管しておきましょう。

Q. 業務委託で配布員として働く場合も開業届は必要ですか?

A. 業務委託契約で仕事を請け負い、個人事業主として続けていくなら、開業届の提出の対象になると考えられます。所得の区分など個別の判断は、税務署や税理士に確認してください。

まとめ|開業届は青色申告承認申請書とセットで早めに

個人事業主の開業届のポイントをまとめます。

  • 開業届は「個人事業の開業・廃業等届出書」。納税地を管轄する税務署へ、費用なしで出せる
  • 期限は国税庁の手続案内(2026年10月時点)で「事業を始めた年分の確定申告期限まで」
  • 必要なものは、記入済みの用紙・マイナンバーがわかるもの・本人確認書類(e-Taxなら写しは不要)
  • 出し方は窓口・郵送・e-Taxの3つ。控えへの日付印は2025年1月から廃止
  • 青色申告をするなら、承認申請書の期限(1月16日以降の開業は2か月以内)に注意し、2枚同時に出す

まずは国税庁のホームページから用紙をダウンロードし、「職業」と「事業の概要」を一文で書き出してみてください。そこが決まれば、残りの項目はすぐに埋まります。

かんたん面談予約受付中

こんな方は、きゃらべるの働き方が合うかもしれません

  • ✓接客や営業のない仕事がしたい
  • ✓職場の人間関係に悩まず、自分のペースで働きたい
  • ✓旅をするように、全国各地を回ってみたい
  • ✓年齢や経験を問わず、新しい働き方に挑戦したい

かんたん面談予約はこちら ›

オンライン面談・スマホで完結(ZOOMアプリ不要・来社不要)

あわせて読みたい


出典・参考

※本記事の情報は2026年10月時点のものです。税制や手続きは改正されることがあります。最新の内容は国税庁のホームページで確認し、個別の判断は税務署や税理士にご相談ください。報酬・条件は最新の募集案内でご確認ください。