ご存じの方も多いですが、平均寿命や健康寿命は年々伸びています。
定年を迎える方、あるいは迎えた方の中には、今後の働き方を考えている50.60代の方も多いのではないでしょうか。
ご自身のセカンドキャリアを考えるにあたっては、60歳以上の約40%の割合が「働けるうちは働きたい」と考えているという内閣府の調査結果があります。
今回は、定年退職後やセカンドキャリアとしての仕事探しの方法から、仕事を選ぶポイント解説、定年後からでも簡単に始められるお仕事などをご紹介します。
定年後も仕事がしたい方は、参考にしてみてください。
定年退職後やセカンドキャリアとしての仕事の見つけ方
ご自身の節目となる定年後やセカンドキャリアの仕事探しには、大きく6つに分けることができます。
探し方や仕事によっては必要な準備も変わってくるので、ご自身のやりたいことや興味があることと照らし合わせながら定年後の仕事をしっかり考えてみましょう。
起業や独立・フリーランス
現役時代で身に着けた経験やスキルを活かして定年後に起業したり、独立したりするという考え方もあります。
また昔からやりたかったことを実現するためにセカンドキャリアとして新らしい事業を始めるのも良いでしょう。
難易度は高めですが、社会保険労務士、行政書士、中小企業診断士など、中には実務経験が必要な資格もありますので、現職中から勉強を始めることをお勧めします。
またシステムやアプリ開発に必要なエンジニアやWebライターのようなWeb系の職種に多い、フリーランスという働き方も増えてきています。「Web3」や「メタバース」など需要がこれからどんどん増えてくる分野です。
これらの働き方の特徴として時間や勤務場所の自由度が高いことも人気が出ている理由の一つでしょう。
再雇用制度の利用
これまで働いていた会社で再び働く再雇用制度とは、継続雇用制度の1つです。高齢者雇用安定法により、いったん定年を迎えて退職手続きをとったのち、新たに雇用契約を結ぶことができます。
これからの厚生年金の支給開始年齢引き上げ(選択制)によって、無収入のシニア世代を出さない狙いがあります。再雇用後の待遇に関しては企業との話し合いになりますが、雇用延長によって、新規募集する手間が省けるだけでなく、 今までの経験を引き続き活かしてくれるというメリットが企業側にもあります。
知人や友人に仕事を紹介してもらう
やはり一番のメリットは自分をよく理解してくれているので、ミスマッチが少ないということでしょう。
また実際に仕事を紹介された際は、 気軽に質問できることも信頼関係があってのことでしょう。そう考えると仕事を通して出会う仲間とは、日ごろから信頼関係を築いていくことも大切ですね。相談できる知人や友人を大切にしましょう。
ハローワークの活用
全国の多くのハローワークではシニア世代の再就職支援も行っています。シニアコーナーを設け、就職支援や職業相談・紹介も行っているので、転職経験が少なくても積極的に活用するとよいでしょう。
なお、退職後の失業給付や高齢者求職給付金の受給手続きなども最寄りのハローワークで行うことになるため、退職後の求職活動とあわせて手続きやサポートが受けられます。
シルバー人材センターの活用
シルバー人材センターは、働く意欲のあるシニア層に仕事を提供する、各市町区村単位で設置されている公益社団法人です。まず、各自治体が主催する説明会とその後にある登録会に参加し、そこでご自身ができることなどを登録します。
あとは同センターが依頼を受けた仕事とマッチングできた場合に仕事の依頼があります。登録した仕事の内容によっては、請けなかなか依頼が来ない場合もあります。どちらかというと、単発のお仕事のイメージなので適度な仕事量とタイミングで仕事がしたい、あるいは様々な職種を体験したい方に向いています。
シニア向け(定年後)の求人サイトの利用
最近では、少子高齢化の影響を受けて若い世代の人材確保が難しいため業界もあり、定年後やシニア対象の求人サイトが増えてきています。
前提としてシニア層を募集している求人が集まっているため、若者向けの仕事が多数掲載されている総合求人サイトに比べて、 ご自身のこれまでの経験や知識を活かしつつ、希望にあった仕事が見つかりやすいです。
ただし若年層が好まない仕事なども含まれているため、注意しながら判断しましょう。
定年後やセカンドキャリアとしての仕事選びのポイント
これまでの解説で、仕事の選び方にはいくつかの方法があることがわかりました。次に、実際に選ぶ際に大事にしたいポイントを説明していきましょう。
定年後に働く目的は何かを考える
どのような仕事をするのかと同じくらいに重要なのは、ご自身にとっての働く「目的」です。この目的を明確にすることよって、仕事選びで重要視するポイントが異ってきます。
ご自身でまだ働けるうちに老後の資金を貯めておこうと収入面のみを考えている方もいるでしょうし、できるだけ自由な時間で無理なく働きたいという方もいるでしょう。
働く目的はいろいろありますので参考までに下記をご覧ください。
・収入面だけを考える
・勤務時間を考える
・自分の好きな趣味との関連性(例えば旅行やグルメなど)
・社会貢献
待遇面にはこだわりすぎない
仕事探しの際、定年退職後というのは個人差はあっても体力面などの年齢からくる影響はだれにでもあることです。給料や処遇などの条件面でこだわりたい項目が多数あればあるほど、求人として出てくる仕事は少なくなります。
ご自身が働く上で、重視したい項目を整理し、ある程度こだわらない部分を明確にしておくと幅広く仕事を探すことが可能となります。
現役時代のスキルや知識を生かせる仕事を探す
前半で再雇用制度での再就職でも説明しましたが、ご自身のキャリアを活かした仕事の場合、再就職の可能性が上がります。
60~65歳でも、エンジニアなど資格がある専門的なスキルや知識があれば、問題なく活躍できる職場が多いです。
可能であれば現職中に今関わっている分野で取得可能な資格を探し、なんらかの資格を持っておくことで定年後もご自身がもっているスキルが可視化されて仕事として認められやすいです。